朝鮮半島を訪れたアメリカ人のホラー作家

 カン・ファギルの「大仏ホテルの幽霊」を読了した。著者は韓国在住の小説家で、2012年に作家デビューしている。本書は実在の建物であった大仏ホテルを舞台としたゴシックサスペンスである。なお、本書は三部構成であり、第二部で朝鮮戦争直後に大仏ホテルで起こった不思議な出来事が描かれている。
 作家の私は、全羅北道裡里市にあった二コラ幼稚園を舞台とした小説を書こうとしていたが、筆が全く進まない。私の母親は生粋の裡里っ子で、彼女には中学生時代にルェ・ボエという名前の大親友がいたが、ボエは十六歳の時に故郷の仁川に戻って行った。私は彼女のことをボエおばさんと呼んでいる。