連載:ときときの出遭い

出津(しつ)教会


 前日に訪れたときは土砂降りで車窓から眺めただけに終わった出津教会
 ツアー客らしい人々が強い風に傘を煽られながら歩いていた

 出直した翌日は快晴!晴れ女の面目躍如
 青空をバックにやねの模様が鮮やかに浮き出ていた

 禁教期の出津集落の潜伏キリシタンは、
 自分たちの信仰を隠しながらキリスト教由来の聖画像をひそかに拝み
 教理書や教会暦をよりどころとすることによって信仰を実践したが
 
 解禁後
 神父が在任するようになり潜伏キリシタンは段階的にカトリックに復帰し
 集落を望む高台に教会堂を建てたことにより、
 彼らの「潜伏」は終わることになる