寺嶋直史「コンサルタントのための課題解決型ヒアリングの技術」

 著者は事業再生コンサルタントとのことだが、大手コンサルティング・ファームのメンバーではなく独立系。コンサルの対象となるのは中小企業である。コンサルと言うと横文字を駆使して華やかな最新の経営理論を展開する戦略系コンサルがイメージされるが、著者はバリバリの実務家コンサル。あくまで具体的に中小企業の課題を解決して、業績を改善させることを生業にしている。そんな著者の目から見ると、本来は対象企業の課題を把握してそれに応じた解決策を提示しなければならないのに、対象企業の現状と課題を十分に把握できておらず、単に自社の高価なコンサル・プログラムを売りつけているだけと思