連載:日常2

人生反語集(8)

孔子の高弟の顔回が心がけていたことは、人に心労をかけないということで、総じて人を苦しめるような虐げることは、不徳で無慈悲なことである、と兼好法師が徒然草に記している。

また幼い子供をだまし、脅し、からかったりして面白がることを、大人は大したことではないと思うけれども、幼い心にとって身に染みて恐ろしく恥ずかしく情けない思いが切実だろう、と記す。

子どもへの脅しや、からかいは、自分自身の経験から言っても、何十年の時間を経ても、いまだに傷になっている。その侮蔑した感じや言葉が生々しく残る。幼いころに受けた傷跡というものは消えない。

兼好法師がこの段を認め