つかの間に消えし朝焼茄子をもぐ 上丸政よし はからずもこの朝焼の雁のこゑ 加藤秋邨 野哭 屋上に見し朝焼のながからず 加藤秋邨 寒雷 能登瓦ばかりなりけり朝焼けて 能村登四郎 牛乳煮るやラヂオの小鳥朝焼に 石橋秀野 朝焼けの仄か薔薇色すぐ消えて アロマ 高速路交叉して街朝焼す 村田 脩 初電車多摩の朝焼け渡りけり 野村親二 朝焼の尾根にザイル…
秋晴れに金木犀の匂い立つ アロマ ある日ふと仄かに香る金木犀 アロマ 木犀の匂ふひと日を妻とあり 山本紅園 木犀の匂ふ夜うすく紅さして 館岡沙緻 木犀の匂ふ辺りへ死者探す 萩原麦草 麦嵐 木犀の北白川は下宿街 吉村宵雨 木犀の地中に別の匂ひ壺 小内春邑子 木犀の垣花茶垣嵯峨に住む 高濱年尾 年尾句集 木犀の夜の門出づることもなく 波多…