一握の塩する鯖や半夏生 遠藤勝亮 一服の旅発ちの茶や半夏生 佐藤愛子 いつまでも明るき野山半夏生 草間時彦 夕かけて日ざしそろひぬ半夏生 岡井省二 塩嘗めて窯焚きつづく半夏生 上野さち子 豆板醤で蛸胡瓜和え半夏生 アロマ 半夏生叔母の離れはその奥に 星野椿 若狭路の仏を恋へば半夏雨 角川春樹 楊梅の欝とありけり半夏生 石田あき子 見舞籠 …
美作の山河うるはし夏に入る 山田をがたま 横文字の店また一つ暑い夏 桂妙子 街の色夏に照り映え空蒼く アロマ 而して都心色濃く夏来る 稲畑廣太郎 目覚めよき夏朝焼の鳥羽の海 能村登四郎 初恋や夏の浅瀬のきらめきぬ 石川義倫 原色の服着て華やかに夏 アロマ 水彩の画布の静けさ夏の森 水野あき子 ビル街に玩具のやうな夏日落つ 山荘慶子 …
平凡な雨の一日半夏生 宇多喜代子 象 引出しにポプリひそませ半夏生 上窪則子 午後四時の能登の道沿い半夏生 アロマ 夕虹に心洗はれ半夏生 八島英子 朝の虹消えて一ト雨半夏生 酒井黙禅 木の揺れが魚に移れり半夏生 大木あまり 雲の塔 村挙げて蛸食ふ慣ひ半夏生 西尾宗一郎 若狭路の仏を恋へば半夏雨 角川春樹 荵苳の古酒の甘さも半夏生 真田清見…