三燈随筆1992年10月刊に「蘭亭序の行方」陳瞬臣著が載る。 史上、芸術作品をお墓まで持っていった例だ。唐の太宗~649年は名君だが、王義之の蘭亭序を陸墓に埋めさせた。 太宗は収集家で最も欲しかった蘭亭序を、王義之の7代孫智永禅師が会稽の永欣寺で死後、門弟辨才に三度召して所望した。だが辨才は、師没後行方知れずと応じなかった。 太宗は蕭翼を会稽に派遣しその機略で、辨才に気を許させ、梁上に隠…
平安の 装束まとい みやびなる 花の寺には うたが響きぬ 庭園の遣水(やりみず)に盃を浮かべ、 流れに合わせて和歌を詠む、 平安時代の優雅な歌遊びです。 参宴の歌人のうち男性は衣冠(いかん)、 狩衣(かりぎぬ)、 女性は袿(うちぎ)、十二単等という装束を纏い、 水辺に座ります。 開宴の言葉、歌題披露に続いて、 催馬楽(さいばら)に合わせて 若女(じゃくじょ)の舞が奉納されます。 やがて…