「重松清」の日記一覧

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「ひこばえ」

去年の今頃は何をしていたのだろう。 日記はここにしかない。連載日記『読書』で探した。『革命前夜』や『ひと』を読んでいたのか。ついこの前のような気がする。 昨日はトイレのタンクに付いた汚れを一番細かいサンドペーパーで綺麗にし、娘宅に行く事が多くついほったらかしていた外回りを片付け、鳥が食べ始めた蜜柑の皮を拾い、玄関前に薔薇の鉢を持って来た。 炬燵に入って『ひこばえ』を手に取る。重…

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気をつけ、礼。

教師だって人間だけど、子どもたちから見れば 一生 師という存在。 その師の思い出から、あの頃を懐しむ人達と 教師との温かな話が楽しめる作品。 先生、がキイワードの短編集、6編。 〇 「白髪のニール」 (ニールヤングを愛する歌う物理教師。 〇 「ドロップスは神様の涙」ぶっきらぼうで怖いけれど、守ってくれる保健室の先生。 〇 「マティスのビンタ」才能のない美術教師。 〇 「にんじん」えこひいき…

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死の世界・・命の哀しさと尊さ

   ~~~ 読書感想 ~~~ ルビィ  重松清  評価 ☆☆☆☆ 同じ痛みを抱いて、俺たちは、生きている。 自ら命を絶った少女・ルビィと出会った、 中年作家のダザイさん。 「ねえ、ダザイさん、一緒に行こうよ」 ルビィが誘ったのは、見知らぬ誰かの命を救う ための旅だったーー。 作家の仕事に疲れて自殺を図ったダザイさんは、 一人の少女・ルビィと出会った。 三年前に命を絶った彼女は、 …

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再会

    ~~~ 読書感想 ~~~ 旧友再会   重松清   評価 ☆☆☆☆ 年を重ねると増えていく「再会」の機会。 再会は、一度別れたからこそのもの。 どう別れたかで、再会の仕方も変わってくる。 会いたい人、会いたくない人、忘れていた人…。 全5編を収録。 主人公はほぼ50代の男性です。 重松清さんらしい、現実を見つめた話だった。 共感できるけど、同時にしんどさも 感じてしまいました。…

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切なくて・・・

   少しだけ欠けた月 季節風 秋        重松清  評価 ☆☆☆☆ 短編12編。 オニババと三人の盗賊/サンマの煙/風速四十米/ ヨコヅナ大ちゃん/少しだけ欠けた月/ キンモクセイ/よーい、どん!/ウイニングボール /おばあちゃんのギンナン/秘密基地に午後七時 /水飲み鳥、はばたく。/田中さんの休日 時代の流れや、寄る年波や、持って生まれた 環境や、暮らしていくうえで離れていく…