春の暮れ太白歪に眼前に
乾燥機の窓に春色をどりけり 鎌倉喜久恵 春色を鏤めてゐる樹間かな 鈴木勢津子 春色に変はりゆく日々ウォーキング 増田一代 春色の汽車を乗り継ぎいま此処に 小嶋洋子 春の色なだらか丘に満ち溢れ アロマ ジャズ流れ春色のせて白い皿 笹村恵美子 春色のリップスティックケース白 アロマ 春色に変へる魔術師森の精 竹中一花 行く春の低き音曳く飛行船 …
乾燥機の窓に春色をどりけり 鎌倉喜久恵 春色を鏤めてゐる樹間かな 鈴木勢津子 春色に変はりゆく日々ウォーキング 増田一代 春色の汽車を乗り継ぎいま此処に 小嶋洋子 春の色なだらか丘に満ち溢れ アロマ ジャズ流れ春色のせて白い皿 笹村恵美子 春色のリップスティックケース白 アロマ 春色に変へる魔術師森の精 竹中一花 行く春の低き音曳く飛行船 …
【夕餉に茄子を賽の目切りにし 辛し和えを作る 醤油とチューブ芥子のみだが とても美味 ホッケの生干しを オーブントースターでこんがりと焼く もやしと和布の味噌汁】 日比谷より銀座抜けゆく立夏かな 坂井建 アーケードに雨脚見ゆる立夏かな 上谷昌憲 駒形に醤の匂ふ立夏かな 佐藤博重 円錐の味噌かぐはしき立夏かな 成宮紀代子 …
懐炉してこたびは雨の法然院 仲村美智子 白萩のつぼみ法然院の閑 鷹羽狩行 法然院一期の色の冬紅葉 青木重行 夕永き法然院の笹子かな 小林愛子 花冷の法然院の句座にかな 黒田杏子 花下草上 春の闇踏んで潰れし豆の音 今瀬剛一 焦れども眠らぬ脳や春の闇 伊藤稔代 シグナルの変る夜道や春の闇 兼子栄子 灯を消せば明日へとつづく春の闇 戸田円…
雷雲のかげに安曇野抱き仏 三枝邦光 山頂や雷雲がバラ色に 三池泉 俄かに雷雲立ち込め雹が降る アロマ 快晴のいつ雷雲の育ちしや 稲畑汀子 雷雲や岩の蔭から啼兎 田中藤穂 雷雲を抜ける大揺れ着陸す 稲畑汀子 雷雲のきれて夕星そこにあり 菊地惠子 雷雲を避くる旋回二十分 稲畑汀子 雷雲の過ぐるを待ちて着陸す 稲畑汀子 花舗…
蒸し暑い日だった 崩れんとして梅雨雲の又晴るゝ 稲畑汀子 茴香の花の匂ひや梅雨曇 嶋田青峰 梅雨曇り木の葉の色の冴え返る アロマ 梅雨雲を頂にして八ケ岳 高木晴子 花 季 梅雨雲を日矢躍り出づ信夫郡 杉山岳陽 晩婚 梅雨雲を払ヘニコライ堂の鐘 鷹羽狩行 梅雨曇「卯波」に電話鳴りにけり 桂信子 草影 梅雨曇橋がつなげる町の音 佐藤脩一 来…
雪の街 白く彩られた街並みは 何時もと違ってロマンチック 午後の曇り空の下 妙に明るく美しい雪景色 延びる歩道も街路樹も白く覆われ 何時もと違う何処かへ 私を誘ってくれそう ユトリロの雪のパリの風景を想い出す はらはらと舞い出した粉雪に合わせ 伸びやかなサウンドが聞こえてくる気がして ミッシェル・ポルナレフの「愛の休日」なんか素敵 アーケードに入り …
ふるさとは緋蕪漬けて霰どき 蒼石 ほしいまゝにプラツトフオームの霰哉 尾崎紅葉 まぎれなく貧し鼻うつ夕霰 小林康治 玄霜 みづうみを打つて過ぎゆく霰かな 草間時彦 櫻山 ものありぬ霰が降れば音たてる 加倉井秋を 午後の窓 ものもへば霰にまぶた打たれけり 川口重美 やう~に舟岸につく霰哉 寺田寅彦 ゆく雲や霰ふりやむ寺林 飯田蛇笏 霊芝 ゆづり葉の…