「城山三郎」の日記一覧

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城山三郎 の 秀吉と武吉 ― 目を上げれば海

★3.3 能島水軍の村上武吉の物語。 物語は厳島合戦への参加から始まる。元就が勝利を納めても瀬戸内の覇者になることは認めない。瀬戸内の海が池とされてしまうからだ。かつて陶晴賢が帆別銭(ほべちせん)の廃止を申し入れてきたように。海賊衆が陸に領地を与えられても、牙を失った猪はもはや豚でしかなく、後は料理人の勝手次第となる。 信長は陸での関所を次々と廃止しているという。海の関所も当然廃止を迫ってくる…

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城山三郎“指揮官たちの特攻”

太平洋戦争の最中、海軍兵学校を卒業した若者たちは、宇佐航空隊に入隊して飛行術を磨いた後、それぞれの地に赴任し来る日の出撃に控えた。戦況は日に日に悪化、若者たちには志を遂げられない運命が待っていた。 荒ぶる気立ちの関大尉には特別攻撃隊指揮の命が下る。戦史初めての特攻で戦果を上げた関は死して神に祭り上げられた。 そして終戦。特攻を若者に強要した航空司令、宇垣中将は若者を道連れに最後の特攻を決める。指…

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城山三郎 の 雄気堂々 上下

★3.5 新札、2021大河がらみで読むことに。明治の元勲と肩を並べる日本の経済界を担った男・渋沢栄一の生涯。埼玉県の片田舎の農家に生まれた男がいかにして己の人生を切り開いていったのか。 ・『雄気堂々』とは栄一が好んだ「雄気堂々、斗牛を貫く」という詩から採られたもの。 《上巻》 農業と藍商の武州血洗島の名主・渋沢家の跡取り栄一が19歳で隣村の名主・尾高家の娘・千代を嫁に迎えるところから。千代の…

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城山三郎の「冬の派閥」。

★3.3 何故、江戸城受取の任に尾張藩か、今回少しは背景が理解できた。 物語は幕末に尾張藩の勤王・佐幕の対立が生み出した血の粛清劇〈青松葉事件〉を、主導せざるをえなかった前藩主の慶勝の眼を通して描き、関係者を含む北海道八雲町への入植の顛末(大正9年)までにも触れている。 「水戸の天狗党と諸生党との報復の連鎖」のようにまでは至らなかったものの、事件の無意味な悲惨さを訴え、長州と公卿・岩倉の陰謀…

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ジムでバイク三昧。

このところ、暑いし日差しが強いので、ジムでバイクを漕ぐことが多くなっています。 21日は、グレンミラー物語の映画を見ながら、ジムのバイクを漕ぎました。 この映画もパブリックドメインです。  自分の青春時代に、グレンミラー楽団の音楽は随分と聞いたので、若い頃に生きていた人だとばかり思っていました。  しかし、1904年に生まれ、1944年に第二次世界大戦で慰問演奏旅行中に亡くなってい…

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官僚&その掌の同じ穴の狢・為政者の高嗤いが聞こえる。

録画してあった「相棒・劇場版 X-DAY」再放送を見た。 金融業界破綻のX-DAYを題材にしたものだが、その中のセリフを聞いて さすが脚本家と、納得というか沈黙というか憤怒みたいなものがないまぜになって、、、 危機的状況の中、大臣・官僚・銀行の同席し 官僚が大臣に向かって言うセリフ 「徐々に悪くなることには日本国民は耐えられる。先の事を具体的に想像出来ない人が多いから、、 絶望の真実より…