城山三郎 の 雄気堂々 上下

★3.5 新札、2021大河がらみで読むことに。明治の元勲と肩を並べる日本の経済界を担った男・渋沢栄一の生涯。埼玉県の片田舎の農家に生まれた男がいかにして己の人生を切り開いていったのか。
・『雄気堂々』とは栄一が好んだ「雄気堂々、斗牛を貫く」という詩から採られたもの。

《上巻》
農業と藍商の武州血洗島の名主・渋沢家の跡取り栄一が19歳で隣村の名主・尾高家の娘・千代を嫁に迎えるところから。千代の長兄・新五郎は塾を開き、そこは尊王攘夷の梁山泊となっていた。栄一は若者70人を組織し、高崎城襲撃・横浜焼き討ちを計画するが時節尚早と断念。幕府の捕縛を恐れ一橋家に