「富嶽三十六景」など、富士を必ず書き加えた独特の風景画を描いた葛飾北斎。とりわけ、富士を中心に据え、眼前に大波が躍る絵は、 “ジャポニズム”の象徴として、ヨーロッパの画壇にも影響を与えたという。 葛飾北斎は、1760年、江戸の本所に生まれ、1849年、90歳で没した。幕末の人だともいえる。 19歳で、画家に入門、狩野派、琳派などいろいろな画家の門戸を叩き、当初は、浮世絵、美人画などを描いていた…
美術館のHPには、世界一の質と量を誇る、浦上満氏の「北斎漫画」コレクションより、摺りが早く保存状態が良い選りすぐりの200点を紹介、と謳っている。 北斎漫画、1編から15編の全編で、紹介のとおりこれ程保存状態が良いものを見たのは初めてだった。 弟子への絵手本として作成しているが、ただの絵手本では片付けられない程の作品だと思わされた。 この北斎漫画を見たヨーロッパの人は、 印象派以前の西洋画は…
講演会の冒頭に、北斎の「富嶽三十六景 神奈川沖波裏」と「凱風快晴」の絵を映像で見せ、 「皆さんが北斎というと思い浮かべる絵は こういう絵ですよね?」 「でも、これらの絵を北斎が描いたのは、72歳頃で、その15年以上前に名古屋に来たのです。」 京都や大阪に行く途中、北斎が53歳と58歳の頃に名古屋に来ました。 1.名古屋人から見た北斎 北斎は狂歌絵本や狂歌摺物で有名な人だった…
横山美術館に行った後、名古屋市博物館に行った。 名古屋市博物館では、「だるせん!」という葛飾北斎の展覧会を開催しており、11月18日には「世界の北斎」という講演会を聴いた。(このことは 以前の日記に書いた。) 12月9日には その第2弾の講演会「名古屋の北斎 だるせんと仲間たち」を聴いた。 「だるせん!」の展覧会の半券を持って行けば、この講演会を聴けることは知っていて、絶対に今回の…
11月23日 宿を午前9時頃出発して、岩松院に行った。 このお寺には 葛飾北斎の「八方睨み鳳凰図」の天井画がある。 それを見たいと思って 小布施温泉あけびの湯に泊まったのであるが、この寺は 宿から15分くらい車で行った場所だった。 岩松院に近い場所に泊まっていたとは知らなかった。 この寺は 午前9時から拝観できるので、丁度良かった。 葛飾北斎が 88歳から89歳にかけて…
葛飾北斎が 名古屋の西別院で「 大だるまを描く」というパフォーマンスをしてから、今年でちょうど200年。 ということで、場所も 当時と同じ西別院で、北斎の大だるまを描くパフォーマンスの再現が 行われた。 11月23日のことであった。 私は見に行けなかったが、中日新聞に書いてあった。 中日新聞のホームページのその模様が載っているというので、観た。 中日新聞より 「 今か…
11月18日の講演会の内容 「世界の北斎」 1.知らない北斎・・・和洋での評価の違い 1) 「この1000年(1000~1999)で最も重要な功績を残した世界の人物100人」 ライフ誌による評価。北斎は日本人ただひとり選出。86位 ちなみに、レオナルド・ダ・ヴィンチ(5位)、ミケランジェロ・ブオナローティ(36位)、パブロ・ピカソ(78位)、ラファエロ・サンティ(84位) …