薫る風私語入る駅の拡声器 田川飛旅子 『花文字』 金魚の目うごいて私語の始まれり 谷口桂子 近づけば寒竹の私語はたと止み 宮坂静生 雹 教師へは流水の私語大試験 香西照雄 看護婦の私語もれてくるクリスマス 佐藤りゆうじ 活字寒唄はおろかな私語めくや 堀田政弘 『父の日』 楽屋より私語のつつぬけ聖夜劇 鷹羽狩行 拡声器プールに低き私語をする 山口誓子…
「アロマ」の句 樹に咲く白木蓮は小鳥かな 桜草玄関辺り花盛り 黒い花卉連翹生けて華やかに 遠くに連山霞む美しさ 春雨の煙るが如き嫋やかさ 春菊を植えて柔らか双葉摘む 春の宵匂やか山裾霞立つ 青い空桜と菜の花コラボして 橋架かる春の海峡俯瞰する 如月も末に吹きたる強い風 「高浜虚子」の句 折れ曲がり折れ曲がり梅の根岸かな あたた…
*白蓮の凜と黙して風の中 *白蓮の白ほむら立ち天を突く