2022年01月18日(火)10:55 会員以外にも公開 マーケン 読書日記 何もなしえなかった男 類 朝井まかて著 NHK朝ドラの「カムカムエブリバディ」で好演する深津絵里さんの類(るい)と関係はないものの、書名が気になって読んだ。 文豪を父にもち、働かなくてもいい人生が用意された男森類の一生を描く。 大正12年森鴎外の死後、類は11歳、進学するも友人もなく、長姉茉莉(まり)次姉の杏奴(あんぬ)とともに過ごし、青年期には茉莉に付き添って巴里への絵画修行にもで出かけ帰国後は画家の真似事をしながら優雅な暮らしを…
2021年06月05日(土)05:46 会員以外にも公開 しんちゃん 無能の人 朝井まかての「類-Louis-」を読了した。著者は直木賞作家であり、時代小説、歴史小説をテリトリーとしている。本書は、森鷗外の「不肖の子」と終生言われ続けた、三男の森類の生涯を描いた伝記的小説である。なお、森鷗外には、先妻の登志子と間に生まれた長男の森於菟、後妻の志げとの間に生まれた長女の森茉莉、次女の小堀杏奴、夭折した次男の不律、と類の五人の子供がいるが、それぞれオットー、マリ、アンヌ、フリ…