牡蠣剥くは身ぐるみ剥ぐに似たりけり 瓜人 耳の木や身ぐるみ脱いで耳のこる 高柳重信 蛇の衣身ぐるみ抜けて放心す 中村苑子 身ぐるみ耕す鼻梁のさ馬を曳き 三橋鷹女 洗ひ髪身ぐるみ匂ふ姉妹 大塚品子 冬麗を賜ふ身ぐるみ影ぐるみ 村越化石 盲われ身ぐるみ黴びる思ひかな 三島牟礼矢 木の葉髪身ぐるみ脱いで心電図 高澤良一 寒暑 筍の身ぐるみ剥ぐに夢中…
はまなすに青天鵞絨の海昏るゝ 内藤吐天 あおぞらに外套つるし古着市 阿波野青畝 あけび蔓引く青天を手繰り寄せ 内藤吐天 鳴海抄 あらしがすつかり青空にしてしまつた 尾崎放哉 コスモスを越えて蟷螂青天ヘ 阿部みどり女 チューリップ青天へ温室の窓ひらく 黒木 野雨 つばめきて青空たかき軒端かな 上村占魚 鮎 どか雪のあとの青空手紙書く 木村敏男 ほつ…