「庭下駄」の日記一覧

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満開のキューケンホフのチューリップ

   脇腹を伸ばす体操チューリップ  夏秋秋子  ベルギーは山なき国やチューリップ  高浜虚子    地平まで続く起伏のチューリップ  児島倫子  鬱の日の眩しきまでにチューリップ  後藤志づ  チューリップ祭りに親子で訪れて  アロマ    朝の日を溢れこぼしてチューリップ  塙告冬  チューリップの一重八重あり海の風  松下八重美  チューリップ「浅く植ゑな」と店の人 …

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玲瓏に鳴き声澄んで鈴虫よ

 青松虫の滂沱の声に身は濡るる  林翔  松虫の鳴いて闇また美しき  本岡 歌子  松虫やかぞふるほどの雨の音  伊丹丈蘭  松蟲にささで寝る戸や城ケ島  松本たかし  海へ出る風が枯野をまぶしくす  中江月鈴子  風俄か鈴虫の鈴一つ減る  下村ひろし  雪の坂鈴虫聴くも温泉のめぐみ  西本一都 景色  郷里に鈴虫聞いて懐かしく  アロマ  鈴虫の小さなかごをかざしみて  高…

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遠景に鮎の友釣り見て過ぎる

   「アロマ」の句  紫陽花の濡れて蒼の勝りけり  藍染の浴衣に臙脂の帯を締め  遠景に鮎の友釣り見て過ぎる  驟雨来て薔薇の垣根に降り注ぐ  くちなしの香に驚く夏の午後  海浜に遊び真昼の紅泥む  沿道の露草の蒼目に染みて  草津の落葉松林碧みたり  青と白蚊帳を吊りたる昔かな  梅雨前の市中の河原蛍飛ぶ  膳の上小鮎一尾添えられて    「芥川龍之介」の句 …

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花冷えに三日月懸かる藍の空

 庭下駄の花冷をまづ履きにけり  山田弘子  花冷や絹の重みを身に纏ふ  川井政子  花冷えや心もとなく文を書く アロマ  昨日今日花冷え明日は中国へ  宮津昭彦  揺すりつつ茶の量らるる花の冷  甲州千草  大鋸屑を纏ひし海老や花の冷え  延広禎一  花冷のドガの踊り子枠出たし  荻野千枝  花冷えの窓に桜鮮やかに  アロマ  花冷えの快速吟行十五分  尾上有紀子…

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初夏の光の揺らぎに身を委ね

 ばら五月女に彩を著る楽しさ  大橋敦子  なんだつてできる気がする五月かな  森田美智子  わがつけし傷に樹脂噴く五月来ぬ  木下夕爾  工場の愛しあう煙五月くる  寺田京子 日の鷹  雹降る五月の異常気象かな アロマ  教室の画鋲の光る五月来し  中川忠治  旅の歩を砂丘に残す五月かな  山内山彦  マチスの朱身に欲り初夏の風の中  上野さち子  庭下駄に足のせ初夏の縁に腰…

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絨毯にレースのカーテン模様冴え

 編物のひとの木椅子も立秋後   桂樟蹊子  萩芒草さま~に秋立ちぬ  寺田寅彦  立秋の後の日差しは澄み渡り  アロマ  萩芒草さま~に秋立ちぬ  寺田寅彦  雲白くわが子が嫁ぐ秋来り  相馬遷子 雪嶺  霊峰の風を五色に秋立てり  吉原文音  風鈴も秋立つ音となりにけり  高橋淡路女 梶の葉   食客の病みて秋立つ二階かな  尾崎紅葉  足早に秋来る雨の登り窯  古賀まり子…

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小鹿田焼(おんたやき)小壺に梅干取分けて

 白梅にゆづる紅梅美術館  平畑静塔  白梅に遅れじと紅梅あまた  鷹羽狩行  紅梅になほななめなる日の光り  飯田蛇笏 雪峡   紅梅にはつきりと雨上りたり  星野立子  紅梅に刻が触れては鈴鳴らす  能村登四郎  薄曇り紅梅咲いて煌びやか  アロマ  紅梅に朝の空また夕の空  細見綾子 天然の風  みごとな梅月夜妻には赤ワイン  益田 清  庭下駄の歩き出しさう夜の梅  前…