「アロマ」の句 紅の赤蜻蛉群れてホバリング 花冷えに今年の桜咲き続く 瑞々し青葉に野山覆われて ぼとぼとと銀杏落ちる音を聞く 街灯り宵の蒼さに泛び来る バイパスを走れば碧こんもりと 虫集く宵の草叢懐かしく 茄子入れてうどん煮るなり七夕に 個包装プチケーキの洋酒味 猛暑に夏風邪を引くうどん煮る 海蒼く空梅雨に深紅の夕焼け 宵の明星白く輝…
七夕の夜の到着ロビーかな 黛 まどか 七夕の夜の沖から定期船 浜野英子 七夕の夜に見上げる曇り空 アロマ 七夕の欅明るき空のいろ 斉藤夏風 七夕や川のごとくに琴を置き 高橋さえ子 七夕や武蔵野低き山に果つ 有働亨 汐路 七夕や莢鳴つてゐる豆畑 藺草慶子 七夕を押し返す風ありにけり 阿部みどり女 流星や恋恋として喰むいちじく 鈴木しづ子 …
早乙女の虹を讃えて佇ちにけり 芝 不器男 真珠採る離れ小島の蝉旺ん 平畑静塔 酔へば物皆なつかし街の落花踏む 種田山頭火 朝露や畔豆刈れば小虫とぶ 山頭火 お大師詣でがちらほらと秋晴れの路を 山頭火 宵の空目の前にある明星よ アロマ 大根刻む音淋し今日も暮れけるよ 山頭火 湖は半面冬日照る和やかな波 山頭火 穏やかな芦ノ湖を行く海賊船 アロ…