宵の明星明るく白く輝いて



 七夕の夜の到着ロビーかな  黛 まどか

 七夕の夜の沖から定期船  浜野英子

 七夕の夜に見上げる曇り空  アロマ

 七夕の欅明るき空のいろ  斉藤夏風

 七夕や川のごとくに琴を置き  高橋さえ子

 七夕や武蔵野低き山に果つ  有働亨 汐路

 七夕や莢鳴つてゐる豆畑  藺草慶子

 七夕を押し返す風ありにけり  阿部みどり女

 流星や恋恋として喰むいちじく  鈴木しづ子

 流星の尾の長かりし湖の空  富安風生

 翅たたみ眠るみどりご流れ星  遠山陽子

 高原の流星しきりなる夜かな  星野立子

 お花畠天にさそり座白鳥座  白井