「恋文仮想空間」の日記一覧

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恋文仮想空間  三十一文字(一)

後朝の君の背中に指這わせ 三十一文字の大和歌詠む (一) 山裾の蛍飛び交う小川にて 君が声聞くうれしひと時 二つ三つ数える子等の声透きて 暗き小川に蛍飛び交う あけぼのの河原の芒と恋をする 君がレンズは露を抱きしめ 逆光に透かされている汝が化身 恋に身もだえ愛に泣き濡れ 野ざらしの恋の欠片は朝露の 光の粒に虹と輝く 風花の枯野を飛びて帰り来よ 冬の螢よ母のみむねに …

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まず日記を読んで頂くと、下に   櫻子さんの日記一覧   櫻子さんの日記連載 が出てきます。日記連載 をクリックして下さい。   櫻子さんが書いた日記一覧 が出てきます。 花万朶 徒然日記へいけます。   ここだけの話なんやけど   与謝野晶子   花の名前の検索   時をみつめて   蒼鷺   白詰草の冠   御所の花菖蒲   宝石の塔     空き巣泥棒のお仕事      エトセトラ マ…

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恋文仮想空間 恋(4) 完

栗色の髪 混濁の眠りから覚めて 夜明け前の海に出る 凪いだ海面に沸き立つ 色づいた栗色の髪の夢 芳香を放ちながら天に向かう 遠く流離う二つの魂が 一つに昇華して涙する時 予定調和から疾風怒濤へ  トライアングルを超えて目覚める  封印された恋の夢 夜明け 嗚咽する魂ありて 深夜に凍てる。 一人の女を想いて 伏して眠らず。 慚愧の夜明けに 真情届きて時を斬る。

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恋文仮想空間 恋(3)  

        冬薔薇                 あなたを見たとき         背筋に雷鳴が走った         胸に熱いものがこみあげ         涙は溢れてやまない         涙はあなたを隠し         嗚咽は闇に潜行する         遥かな悠久の時を隔てて         めぐり逢ったあなたと私         翼は私のもとにあり         その…

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恋文仮想空間 恋(2)

夜間飛行 見上げれば零下の星々 薄氷に閉ざされた一枚の空 夜明け前の寒気が 突然  鼻孔からなだれ込む 逆巻く肉の内側 泡立つ波に翻弄される 浮き 崩れて消える幾筋の紫煙 凍りつく堤防の先に遠く霞む岬 飛び立てず 揺れる瞳は遙に 胸のざわめきは低く届かず 泡立つ波に魚信は掻き消され  徒に時は過ぎる 日が昇る瞬間(とき) 地平線のまどろみは失せ 赤く染まる影 転調を合図に海鳥が舞う …