「国内小説」の日記一覧

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"私ひとりの私(石川達三)"をもう一度読んだ('22-6)

 半年前に読んだこの本が気になってもう一度読んでみた。同じ本を2回読むことは滅多に無い。若い頃に読んで思い出せなくて懐かしくなり再び読むことは時々あるが、一年のうちに2回読んだのは初めてだ。  話のひとつひとつの内容・・・、その種類・ジャンルは違うものの何となく共感を感じるところが多くあるのだ。 ***本文より抜粋コピー***  人間は誰しも、他人から完全に理解されるということは有り得ないだろ…

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"花の浮草(石川達三)"を読んでみた('22-5)

 中古本で6000円の値が付いていて驚く一冊であるが、図書館で見つけて借りてきて読んでみた。ある女性に勧められた本でもある。1ページが上下二段に分かれていて読んでも読んでもページ数が先に進まない僕の苦手なタイプの本であったが、読み終わってみたら意外に早く読み終えてしまったようである。  ひとりの女性の生涯を主題にしたよくある小説であるが、主人公"伊沢春江"に何となく同情してしまう部分があり、もし…

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「私ひとりの私」(石川 達三)を読んでみた('21-21)

 この歳になって、「長く付き合ってきた友達とお互いに心の中を少しでも深く理解し合うことは出来ないだろうか?」と思うのです。誰かに「出来ない!」と言われればそれまでですが、「0か100か?」という問題ではなくて、「少しでも100に近づければいいな!」と思うのです。  ところが実際に現実の交流の場面を空想してみると、簡単には行かないのです。価値観の違い、感性の違い、物事を見る観点の違い、表現方法の違…