「私ひとりの私」(石川 達三)を読んでみた('21-21)

 この歳になって、「長く付き合ってきた友達とお互いに心の中を少しでも深く理解し合うことは出来ないだろうか?」と思うのです。誰かに「出来ない!」と言われればそれまでですが、「0か100か?」という問題ではなくて、「少しでも100に近づければいいな!」と思うのです。
 ところが実際に現実の交流の場面を空想してみると、簡単には行かないのです。価値観の違い、感性の違い、物事を見る観点の違い、表現方法の違い、理解の違い等々が大きな壁となって立ちはだかるのです。
 今までに石川達三の多くの本を読んできたが、この『私ひとりの私』の冒頭の文章を読んで、何か引き寄せられる