「あれえ?レオ先生、 スーツじゃないですかあ! ジャージ以外の服も 持ってたんですねえ。」 I民先生がすっとんきょうな 声をあげる。 今日はK高校の卒業式だ。 校長との面談の予定もある。 「いやいやいやいや。 似合ってるじゃないですかあ。」 こなきジジイO谷先生が 後ろからガシッと抱きついてくる。 「うわあーっ! イタい!イタい! チンチン掴むなっちゅうのにいー!」 …
「きりぃーつ 礼 着席。」 いつも通り1年生の保健の授業を 始める。 今日のポイントになる部分を黒板に 書いていくと、小さい音で 教室の前側のドアがノックされた。 え? なんやろ? 誰? ドアを開けると2人の女子生徒が ニコニコして立っている。 2、3ヶ月前に廊下を歩いていると 話しかけてきた3年生だ。 「何曜日に学校に来てるんですか? そうかー、木曜に1年生だけ …
3月と言えば、やはり一番に浮かぶのは卒業でしょうか。 何年か前の と或る家庭での様子をちょっと覗いてみますか・・・ 仕事を終えて帰宅した私。 娘 「おかえり」 私 「ただいま。 どうだった?」 娘 「何が?」 私 「何がってなぁ~おいおい。 今日、お前がお父さんに訊かれる事って 他に何があったんだよ?」 娘 「あー、もしかして、卒業式?」 私 「もしかしなくて…