「ボダ子」の日記一覧

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『ボダ子』(続)(赤松利市著)

 陥穽  娘が境界性人格障害と診断されて入院し、その後強制退院になって、兵庫で暮らすようになってからは、鎌倉の嫁とは音信不通だった。  水泡  及川 香坂 香坂のプロフィールを思い出した。 周囲から感嘆の声が上がる出来栄えだった。  瓦解  娘を探しに行くのだという高揚感はなかった。 無一物の自分が巡り合えたとして、何ができるとも思えなかった。目を閉じて深い眠りに落ちた。  終章  二年前、いつ…

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『ボダ子』(赤松利市著)は62歳でデビューした私の4作目の作品。小説家というものは、少なくも私は、実体験に基づきながら物語を紡ぐものだと認識しています、と

序章  ボーダーだからボダ子。ボーダーとは境界性人格障害と呼ばれる深刻な精神障害。 早く身軽になって、好きなだけ残業をしたいと思った。 ダンクス。 ダブル・インカム・ノー・キッズ 子供を持たず、それぞれ職業活動に従事する夫婦。当時、持て囃されたライフスタイルだ。 充実した家庭を失ってまで、仕事を成し得たという清々しさが、浩平の胸を満たしていた。 勤め人稼業に飽きたー 植物病理学を専門とする父親が…