さんが書いた連載あけび庵の日記の日記一覧

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あけび庵の日記

1/22 あけび庵の日記 俳句のまとめ 笹鳴きや探せど姿さらに藪* 初空の雉の番や地を歩く* 鳴くよりは冬に逆立つ枝の鳥* 鳶群れて遊び流氷空の色 初空の筆甫に干すやへそ大根* 鳴き足らず逃げて笹鳴枝を飛ぶ* 湯豆腐や外はきりりと星のかず* 物干しや夜半の初ゆき竿に乗せ* 静けさや物干しにある初御空* 湯豆腐の白肌汚れ出汁醤油 ** 物干しの初空にある静けさや 湯豆腐の角…

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1/22 あけび庵の日記 冬の月 冬の月は高度が高く小さく見えて寒々とした空に煌煌と 冴え渡る。月は秋の季題だが冬は大気が冷え切って澄み 渡りくっきりとした輪郭の月の姿が見られる。その研ぎ 澄まされて凍ったような月の光は寒さと相俟って悽愴な 美しさがある。 冬の月天地かたまり星遠く         あけび庵 冬の月亡き友の宇宙世の果てや  (そら) あけび庵 冬の月参考評に頷けり       …

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1/21 あけび庵の日記 冬木立ぬけて風打つ雨戸かな       あけび庵 ささめごと雨滴りて冬木立        あけび庵 冬木立きょう散る為の葉を持たず     あけび庵 ふたご座の冬木ふるえる流星群      あけび庵 留まりて冬木の淡き影に見る       あけび庵 月いでて冬木尖りて夜をさす       あけび庵 冬木立えださき尖るばかりなり      あけび庵 冬木風ぬけて雨戸を叩く…

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1/20 あけび庵の日記 第138回新趣俳句会 ・兼題 ・・・「初空」「湯豆腐」 ・課題 なし 「初空」 元日の朝の空をいう。新年の初々しい心で見あげる空は、 清らかにして荘厳。 元日の晴れ渡った空は瑞兆として、 雨や雪も豊穣の瑞兆として、それぞれに喜ばれた。 「湯豆腐」 手軽で身体の温まる人気の逸品。土鍋に昆布のだし汁を 入れ、食べやすく切った豆腐を煮立てる。 豆腐がゆら ゆらとする頃が食…

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1/20 あけび庵の日記 雪兎/ゆきうさぎ 盆に雪の塊をのせ、目は南天の実の赤を、耳には南天や 笹の葉をつけ兎の形にする。雪達磨とともに子供のころ の郷愁を誘う。 赤い実の無くて眠りの雪うさぎ       あけび庵 赤い目の鳴かずや白い雪兎         あけび庵 雪兎窓より眺めほくそ笑み           ねこ

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1/19 あけび庵の日記 小正月 元日の大正月に対して一月十五日を小正月という。 満月の日を年の始とした太古の名残であり、旧暦 時代の小正月は満月の日に当たる。元日を男正月 というのに対して、小正月を女正月というのは、 正月忙しかった女たちがようやく正月気分にひた れるという。我が家では、冷蔵庫の整理もついて お米を切らしたので買い出しに出かけました。 餅尽きて買い出し走る小正月 あけび庵の…

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1/19 あけび庵の日記 冬籠り 冬の寒さを避けて家に籠もっている事をいう。ことに雪国 では雪に閉じ込められて籠りきりになったりする。南国で も寒い日は家居がちとなり冬籠もり気分になる。冬籠もり は動物にもいう。 おお欠伸ごろりと横に冬籠り        あけび庵 冬籠りしたしと腰痛顔を出し          ねこ 家のノラ在宅中は冬籠り            ねこ 冬ごもり猫も抱かれて昼寝か…

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1/18 あけび庵の日記 「じめん」 「地面」という語を辞書で引くと見出し語の読みは 「じめん」になっているが、「地」という漢字の読 みは「ち」なので、正しくは「ぢめん」ではないか? 次のような語の中の「じ」「ず」は、漢字の音読み で,もともと濁っているものであって,「じ」「ず」 を用いて書く。 例 じめん(地面) ぬのじ(布地) 「じ」は「地」のもともとの音であるとひと言付け 加えてくれれば…

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1/18 あけび庵の日記 蝶々 蝶は彩りあざやかな大きな翅をもつ昆虫。花の蜜を 求めてひらひらと舞ふ。 煽られて蝶流れては逆らわず君が見つけて僕に叫んだ あけび庵 黒あげは高野黒門通りけり亡き母山へ帰り着きしか    ねこ

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1/13 あけび庵の日記 寒晴(かんばれ) 厳しい寒さの日の晴天こと。晩冬の晴天日は寒の時期で もあり日差しが眩しく大気が冴えて澄み渡る。 晩冬は 太平洋側では晴れ日が続くことが多い 寒晴れに沖曳き舟の琵琶湖かな       あけび庵 寒晴の白家入れば闇つかの間や         ねこ 寒晴やペンギンのごと釣り姿          ねこ お知らせ ※日記の纏めは左上の連載:から・・・! 俳句…

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1/12 あけび庵の日記 雪 雪は春の花、秋の月と並んで冬の美を代表する。雪国と 呼ばれる日本海沿岸の豪雪地帯では雪は美しいものであ るどころか、白魔と恐れられる。 雪一つ一つと積もり冬になる        あけび庵 地吹雪に躰傾げて進みけり           ねこ (地吹雪や躰傾げの歩みなり) 湖北旅縞に吹雪きて比良の山          ねこ 豪雪や山中の五戸離村せし          …

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1/11 あけび庵の日記 猫の恋 猫の交尾期は年に数回あるが伝統俳句では立春後 初めての猫の恋を捉えて詠む。春の恋猫(雄猫)は 夜昼を問わず狂おしく鳴きたてて妻を恋い行き来 する。人を怖れず風雨にも怯えず殆ど家には居つ かない。何日ものあとやつれ果てて帰ってくるの も少し憐れでもある。 姿見の猫の恋でも背を伸ばし     あけび庵 丑三つやサイレンのごと猫の恋      ねこ 同居のタマ七日家…

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1/10 あけび庵の日記 冬の水 冬のすべてのものが生気を無くしてゆくにつれて 湖や池などの水は動きが鈍り透徹し静まり返って いる。水底に沈んだ落葉などがくっきり見える。 水面に写る景を見ると寒々としたものが伝わって くる。井戸水は地下水なので温かく感じる。 吐く息を両手に丸め冬の水       あけび庵 大淵の碧増す頃や冬の水         ねこ 冬の水白積もりしや伏流す        ね…

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1/10 あけび庵の日記 短歌のせかい (前年の日記より・編集済み) 新酒(しんしゅ)/今年酒/早稲酒/新走り/利酒/聞酒/新酒糟・・ その年の新米で醸造した酒。昔は、新米が穫れるとすぐに造ったの で、秋の季としたが、今は寒造りが主流となった。とはいえ、新米 の収穫のめでたさを祝う思いがこの季語には含まれる。  認知症ふせぐ五つの食べ物を忘れききざけ百薬の長  あけび庵 久々に「老人と海」読み…

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1/9 あけび庵の日記 冬の保湿 アロインス オーデクリームS使用のその後。 何時もの様に他の日記を見ていると、同じく 保湿の話題に出くわした。冬は乾燥による肌 トラブルに保湿によるケアが必要のようだ。 実際使用後は良好で、厚着による擦れの悩み からも解放された。会社員時代から冬は肌荒 れに悩まされていた。もっと早くケアをして いれば良かったと悔やまれた。ある医師が 乾燥による肌湿疹にはクリーム…

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1/9 あけび庵の日記 ピラカンサ トキワサンザシ属の種類の総称とのこと、赤い実に 散歩で出くわします。生垣,切花用として用途があ ります。実に毒があり、別名火の棘と言われている ようです。でも鳥に食べられるので餌になっていま す。 実を好む常盤山樝子とりの声 廃材を冬に暖とる建築場 あけび庵のノート 冴え冴えと月の明かりの欅道       山水 芒穂のやがて枯れゆく天と地と      山水

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1/8 あけび庵の日記 ちかし・い(近しい・親しい) ちかしげやちかいは使い慣れているが、近しい は使いずらい。「近しい」と「近い」の違い は 「近しい」・・精神的に距離が短いこと。親密 であること。「親しい(したしい)」と書いても 「ちかしい」と読むこともある。 「近い 」・・物理的に距離が短いこと。とある。 私は(近しい仲)と言う例は聞きなれないでいる。 今朝に踏む近しいとなる初の雪

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1/8 あけび庵の日記 寒の入 一年のうちでいちばん寒さがきびしい時期に入る日 のこと。一月六日ごろにあたり、この日から立春前日 (節分)までの約三十日間を寒という。小寒の日と同 じ。寒さも本格的になる。地方によっては厳寒に備え 健康を保つことを願って小豆や大豆を入れたいわゆる 寒餅を搗く風習がある。 鼻先を赤く痛めて寒の入り        あけび庵 空澄みて首を突き刺す寒の入り      あ…

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1/6 あけび庵の日記 寒月 天地凍てつく空にかかった見るからに寒々とした月を いう。天心に仰ぐときは夏の月より高度が高く星を遠 ざけて冷徹そのものの鋭さがある。 寒の月その下飛ぶや番どり        あけび庵 あけび庵のノート 寒の月梅の花待ち旅支度          美伊南 寒の月姿勢正せしガードマン         ねこ 寒月や人無く暇かガードマン         ねこ 寒の月いつも…

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1/5 あけび庵の日記 寒の水 寒中の水はその冷たさ極まった様子から、神秘的な力が あると信じられている。飲むと身体に良いとされ、こと に寒中九日目の水(寒九の水)は効能があるといわれて いる。その水で餅を搗いたり、酒を造ったり、布を晒し たりする。 一口と飲んで流るる寒の水         あけび庵 あけび庵のノート ポリタンに入れし名高き寒の水         ねこ 血がさらりちょびちょ…