さんが書いた連載膝痛の日記一覧

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「整形外科の終了」

「山には行かれましたか?」 「まだ行ってないですが、来月の始めには行きます」 「何処に行くんですか?」 「まだ決めてはいませんが、毎日山の番組を見てるんです。昨日は筑波山を見たので筑波山にも行きたいです」 「コアトレーニングはどうですか?」 「あと一回予約していますが、もうやめるつもりです」 理学療法士は両腕を前に組んだ。 「それでは座っている姿勢から5回立ち上がっ…

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「一日に病院二つ」

暖かい一日だった。 今や膝痛は全くないが、整形外科のトレーニングの日だった。病院まで歩こうかとも思ったが、汗をかいたまま着替えないのは怖い。着替えを持って行くのも面倒だ。 結局バイクで行った。困った事態になっていた。鼻水だ。マスクの中で全く粘着性のない鼻水が止まらない。立て続けにクシャミも出る。 トレーニングは定員10人のところ、7人しかいなかった。男性は一人で他は女性。この運…

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「続ける自信など全くない」

「バアバ、おはよ」 お兄ちゃんが隣との戸を開けて言う。笑顔だ。ストレッチの決意など呆気なく消えてしまう。お兄ちゃんは鉄道の玩具「プラレール」に直行だ。 次に弟クンがやって来て、私にくっ付いて来る。掛け布団を掛けてやり、二人で意味もなく「バアバ」「○○ちゃん」と呼び合う。ただ私を見ただけで笑顔になるのはこの子達だけ。 「バアバ、布団どけて」 私が寝ているのは孫たちのオモチャ部屋。小…

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「最悪の時を思い出せ」

朝目覚めて掛け布団を脇に避けた。片膝を立てて、片足は後ろにし、10数える。やってなかったせいか、一番楽なこの姿勢もキツイ。何とか10回やった。痛まなかった右足もやる。全然違う、楽だ。 次は横に寝て膝を曲げ、左膝を上げる。これは20回。 さあ、新しく指示されたあれをやるか。先ずは両膝を曲げ、右足を真っ直ぐ延ばす。左足だけでお尻を持ち上げる。10回やる。20、30、キツイ。半端なくキツイ…

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「また山に登りたい」

今週は理学療法士の施術の日だ。きちんと行った。 もう膝が痛かった事など忘れている事やマシーンを使ったトレーニングは都合悪く先週はパスしてしまった事を告げた。 もうこれで終わりと言われると思っていたから、あのトレーニングは軽過ぎて効果があるのか疑問に思っていると話した。 「もっとキツくしますか?」 「いやいやいや」 終わりと言いそうにない。痛みは治ったが、自分の体が堅い事…

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「その他大勢」

「無理しないで」 娘からラインの返信が来た。体調が万全でないのに、孫には会えないと思い、娘に連絡した。ほっとしている自分がいる。 行こうと思っていた評判の耳鼻科は、電話したら診察しておらず、膝痛で通っている整形外科だけにした。満足ではないが、声は出るようになっている。 病院巡りをする立派な婆様になったものだと思った。予約していた整形外科まで行くのが億劫になった。だが、行かねばな…

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「4回目の整形外科で」

広いリハビリ室は人で溢れていた。殆どが高齢者だ。 「どうですか膝は」 「正座しても全く痛みがありません。ただ床から立ち上がる時に膝に力が入らない感じなんです」 「階段はどうですか?」 「全く痛くないです」 「歩行は?」 「大丈夫です。この前から右足もストレッチするようにしたんですが、この運動をすると、左足の付け根が痛いんです。最初膝の痛みで来たんですが、今は股関節に違和感…

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「ゴッドハンド」3回目の整形外科

階段の真ん中を歩いてみよう。今まで駅の階段を上り下りする時、必ず手摺を掴んでいた。痛くない。 「どうですか膝は」 「先々週高尾山に登ったんですが、登りも下りも膝が痛くならなくて驚きました。ただ孫の相手をする時は床に座るんですが、立ち上がる時が痛みます」 朝の九時、3回目の○○整形外科のリハビリ室。理学療法士は淡々と聞いてくる。 「どこが痛いてすか?」 私は実際にしゃがん…

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「山頂を諦めた高尾山」

膝のせいじゃない。渋滞で。 京王線終点の高尾山口駅に着いたとは思えなかった。まだまだ立っている人が沢山いる。いつもならガラガラだ。 降りる場所もよかったのか、トイレに直行したら直ぐに空いているトイレに入れたが、出た時には大行列が出来ていた。 改札口を出たら人が大集合していて、登山口に向かう細い道もお店も人で埋まっていた。紅葉した木々を写真に撮っている人もいる。 ケーブ…

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「ストレッチを継続するのは難しい」

お尻を上げる運動(100回)は最初は全然キツくないが、直ぐに両足の間に挟んだバスタオルがずり落ちるようになる。落ちないようにするには両足を内側にしめる。 最初はキツかったソファーで左足を上げて足を開く運動が一番楽になる。床でやる簡単そうに見えた運動がキツい。こちらも100回。 これは継続が難しいゾ。 年上の70代の同僚達は皆何かしら運動している。話してみた。 「私は起きて…

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「山に登ってもいいですか?」

整形外科2回目は生憎の雨でかなり寒い。リハビリ室に直行。体育館のような広い部屋に理学療法士が何十人もいて、九時前に窓際に集まった。どの施術用ベッドにもPCが置いてあるが、「朝礼」はあるのだ。 「山には行かれましたか?」 「いえ、治ってから行こうと思って」 センセイに痛みの場所と具合を聞かれたので「膝じゃなくてここです(左足の付け根を指差す)。ここに来るまでの痛みを10としたら1くら…

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「また孫を抱っこして歩いてしまった」

パジャマ姿でソファーに左足を乗せ、ストレッチを開始した。それを見つけたお兄ちゃんがピンと伸ばした左足の裏をくすぐりだした。日曜日の朝に娘宅でストレッチするのは難しい。昨日も朝は出来なかった。 隣の部屋に寝ているお兄ちゃんが下に降りて行ったのは、5:39分。土曜日早出のママと過ごしたくて、土曜日は早く起きるのが当たり前になっているのか。 「シーユー」 まだ6時過ぎ。お兄ちゃんは娘…

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「膝が痛いと日常生活が一変する」

あれだ、暗い中に小さな影が動いている。やはり総武線高架下から来て、この狭い道を通るのだ。 私は真っ暗になった道を行ったり来たりしていた。こんなに遅くまでみんな帰らないのか。 私は両手を挙げて合図し、走り出した。向こうも走っている。お兄ちゃんだ。 「あっ、バアバ!」 お兄ちゃんは私と確認したから走り出した訳ではなく、家に近付いたからなのだろう。 次は弟クン。2歳児が走る。速く…

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「癌と同じだ」

やはり左足が重い。 ソファーに寝っ転がってテレビを見ていた。朝一度ストレッチはやったが、もう一度やってもいいのだ。 シンドイ。仕事で疲れた。 でも、考えてみれば、整形外科の医師もリハビリのセンセイも、一度も「加齢」も「手術」も「治らない」も言わなかったのは、凄い事なのかもしれない。 そして膝痛3000万人と羽鳥さんの番組で言っていたって事は、簡単には治らないという事だ。い…

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「膝痛なら整形外科」

「山に行くの諦めたら?」 同僚の一人に言われたこの言葉が、私の背中を押した。 何だって「いつか行こう、時間が出来たら行こう」は、いつまで経ってもやって来ない。 市内には有名な整形外科がある。だが、その前を通ると何時だって混んでいそうだ。調べたら初診は予約が効かない。 一番に行こう。8:30だ。玄関開けたら!既に大勢がいる。広い。スーツを着た姿勢のいい紳士が立っている。ウェルカ…

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「後の祭り」

このままバイクを走らせたい。雲一つない濃い青空と爽やかな空気。 孫たちを保育園に送り出して娘宅に戻り、そのまま自宅に帰った。 まだ朝の九時半。あれもしたいこれもしたい、と仕事や娘宅とは違い、頭はフル稼働。好きなだけ家事が出来る。 先ずは布団干し。最後にやったのはいつだったか思い出せない。鉄のフェンスを雑巾で拭いて、プランターに先日蒔いた大根が芽を出しているのに気付く。 足…

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「自宅療養一日目:膝痛」

起きたら直ぐに着替えて化粧を済ませた。普段はパジャマのまま弟クンの朝食に付き合う。 弟クンの朝食、歯磨き、着替えとドンドン進め、お兄ちゃんには声を掛けないようにした。あれしろこれしろと言われたら大人だって嫌だ。お兄ちゃんは好きなポケモンを見ているが、パパの声掛けで動いてくれる。 今週末まで弟クンは自宅療養。娘は出勤。 いつも通りに4人で家を出る事にした。弟クンが熱を出した時、お…