「肖像権」スナップ写真のルールとマナー

肖像権に関して、細かい規定やルールは諸説あり、かなり難しい問題です。
ただし、あなたが撮った写真を個人的に鑑賞し、せいぜいアルバムにして家族で見るような場合はあまりシビアに考えなくていいでしょう。たとえば運動会の写真などで他の方が写っても仕方ありません。
しかし、撮った写真をネットや展覧会などで公開する場合は、いきなり話は変わってきます。個人が特定できるのはすべてアウトです。かならずしっかりした許諾が必要です。できれば文書を交わすべきです。
さらに、撮った写真を第三者に譲渡、貸与、販売する場合はもっと大変です。絶対に法的に適切な書面を作り、署名・捺印をもらうべきです。

肖像権について有力な学説は、
撮影場所を「 開かれた空間」と「閉じられた空間」に分け、原則として「開かれた空間」では撮影に許諾はいらないと説いてます。
「開かれた空間」とはたとえば「公道」のような公共のスペースで、「閉じられた空間」の典型は自宅です。ただこれも学説でそうあるだけなので、実際に裁判になった時に、この主張が受け入れるれるかどうかはわかりません。だからたとえ公道であっても、撮影された人が特定できるほどクローズアップした場合は撮影後に許諾を求めたほうが無難です。またそれが肖像権時代のマナーでしよう。

知っておきたい『肖像権』の基本概念

1. 肖像権をもつのは「人間」だけで、ペットや建物にはない。

2. 肖像権侵害は一般的に民事の問題であって、損害賠償が請求される恐れがあっても、他人の顔を撮って懲役刑が下されるような刑事罰は科されません。

3. 肖像権の中には、経済的側面を持つ「パブリシティー権」というものが存在する。撮影が許された場所で有名人を撮ってもただちに肖像権侵害とはならないが、その写真をポストカードで販売したりすればパブリシティー権を侵害する可能性があります。

まず目線を相手と合わせて、撮っていることを相手に見せます、目で確認すると「いいよ」「やめて」というリアクションがありますから、いちいち口頭で大げさに「これから撮ります」って宣言する必要はありません。
また、了解をとり、被写体と良好な関係が出来てから始めれば、良い作品が撮れる確立が多いです。
いろいろ約束した事は必ず守る事も肝に命じておきましよう。

個人が撮影した写真をネットなどで公開する時は、たまたま写り込んでしまった他人の姿はぼかしを入れる等して本人特定するのがマナーだと思います。
本人の承諾を得ないで公開することはやめましょう。

厳密なな法律論になると、公人・私人の境界から許諾の取り方まで見解が分かれるようですが、貴方がプロカメラマンでないなら本人の了解が無い画像は第三者には公開しないと考えれば特に問題は起こらないと思います。また撮影時には本人の撮影了解を得る事も大事なルールです。