アベノミクスの後の株価は？

アベノミクスと言うネーミングが受けたのか、「安倍総理が素晴らしい」「安倍さんが株価を上げた、失業率を下げた」と拍手喝采、戦後最高の宰相と煽てる人が多いですが、アベノミクスの中味は金融緩和だけで、ほかの政策は金をばら撒いただけで何の効果も効能もなかったことを認識すべきです。

しかも、あのデタラメな金融緩和の後始末を誰がするんでしょう？金融機関が抱えていた累積赤字国債を日銀が買い取り、外資がほとんどの取引をする東京市場で株式を買い取り、ついでに不動産投信も買い取ったんですから、株価も上がるし、赤字国債発行も誰も止める事はない。まさに、やりたい放題です。

米国発のリーマンショックで、世界中が大騒動になった。すると米国は、自国の債券とドル紙幣を世界中にばら撒いて、それを各国に買わせてしまった。つまり、金融緩和をやって自国の損失を世界中にばら撒いたわけ。それにいち早く追従したのが欧州で、日本は周回遅れの参戦だった。それがアベノミクスと言うエセ金融政策の中味が金融緩和に追従しただけの話です。

で、米国は世界で一番に景気回復し、金融引締めに入った。米株は高値を維持し、あのばら撒いたドル紙幣の価値も上がり始めた。その弊害で、人民元をはじめとする新興国通貨が下落をし始め、破綻寸前になっているのが、アルゼンチン、ベネズエラ、南ア、トルコなど。米大統領が、自国第一主義を声高に言うが、米国の身勝手は今に始まった事ではありません。

で、日本も金融緩和を終わりたいのですが、なかなか物価も上がらない。不動産は都心部だけが上昇したが、それも翳りが見え始めている。株価も割安だ、お値打ちだと囃しても、国民で株式投資をするのは２割もいない。しかもその９割が損失を出している。

安倍さん、黒田さんが退任する前に、株価は下落すると思います。人為的に株価を吊り上げても、操作できるのは日経平均くらいです。TOPIX、時価総額、単純平均株価のチャートをよくご覧ください。日経平均と全く異なる罫線になっています。つまり、日経２２５を対象にしたETFで６年ほど買い上がったので、日経とTOPIXのチャートが異なものになってしまったのです。

つい数日前、年初来安値に近づいたTOPIX、一方で年初来高値にあと千円に近づいた日経平均。この差異を見て、まだ上がる大丈夫と言うのはペテン師だと思うね。

　一時、株価は下がるかも、でも日本経済には希望がふくらみます。
　異次元からの脱却が先決問題です｡(円の価値を高めるのは賛成！）