何処か誤りはありますか クオリア-8
3.5.4お婆さん細胞とミラーニューロン細胞
おばあさん記憶細胞を知っているかい。機能局在の暗喩(メタファー)として認識されており、記憶の中から、特定な対象物のみに反応する細胞群です。
各細胞が、連続したニューロンパルス回路において、特定な物に共鳴・共振・同期して、認識します。記憶細胞のネットワーク構造は、生後たえず組み方を変化させる。
生存している間は、活発に組み換えを行っており、その時毎の刺激パターンを、一塊の記憶細胞にして残し続けていくと言う。
したがって、生後から死ぬまでの間、たえず記憶が作られ、かき消されていく。但し、強く刻まれた部分は残像として残る。その時点、その時点でのネットワークパターンが記録されていく。
ハンドルネームのKegonさんが、ファインマンの経路積分で華厳経の宇宙観を論じているが、これは個々の生命系のファインマンの経路積分のようなものである。これらは、細かい所になるとお婆さん仮説と異なる場合があがるが、数学的にはニューラルネットワークモデルで数学的に扱われる。そして、詳細の整合性が取れて大脳のニズムの真実に近づいていく。
また脳内にはミラーニューロン細胞という細胞群もある。相手が甘酒を飲んでいる。刺激が強ければ甘ったるくて飲めない、弱ければもう一杯、満足すれば快感を伴っている。その状況を見て、特定な相手の脳と同じ部位の細胞が、以前経験したように反応し、体験せずに漠然と甘いと感ずる。転んでいる人を、想像してみましょう。
その人の痛みが、自分自身の痛みの感情として現れます。それは、親が獲物の捕らえ方を、子供の記憶細胞に記憶させる手段にも、用いられます。子供は、この現象と同じ場面に遭遇した時に、記憶を脳内に描き出し、自ら体験しなくても、想像により新たなイメージを作り上げていきます。体験しなくても相手の状態を、疑似体験できるのです。相手と共通の認識を持つ事が出来ます。
相手が悩めば、同じように悩む。これらはミラーニューロン細胞のおかげである。この現象をさらに考察すれば、並列コンピュータのような、互いの脳の仮想空間が語り合っているのだろう。
おばあさん細胞とミラーニューロン細胞がそろえば、人間のクオリアを語ることができそうだ。実在する仲間同士、外界の刺激を通し仮想空間内にそれぞれのイメージを描かせ、共通の認識を共用する。