アムウェイとは？売り手の仕組みについて

アムウエイの販売システムは案外シンプルです。ここでは、ご質問者様ご自身の立場で書いてみましょう。ご質問者様がアムウエイに加盟して「売り手」となるには、まず「ディストリビューター」として日本アムウェイ社に登録する必要があります。そして、商品は日本アムウェイ社の「アムウェイ ショッピング クラブ」に入会して日本アムウェイから直接購入することになります。また「ディストリビューター」となりますと、資格証やカタログなどの販売ツールも届きます。ここまではごく普通の単純な仕入れと販売のシステム、あとはご質問者様の販売力次第で利益が決まります。

また、日本アムウェイ社が扱う商品はいずれも品質的にかなり高いのが事実でその面では問題はありませんし、消費者が気に入らないなら未使用、使用済みに限らず返品も自由です。その点では販売側として心配のたねはありません。ただ、難を言うなら、例えば家電製品などでは商品の多くが機能やデザインなどの面で日本人好みというよりはアメリカ的なこと、そして特別に安価でもないことが挙げられます。

ただ、アムウエイの販売システムの「最大の特徴」は次のようなものです。アムウエイに加盟して「ディストリビューター」となったご質問者様が「売り手」としてアムウエイの商品を売って回る。それと同時に、ディストリビューターであるご質問者様は自分の傘下に自分だけの子飼いのディストリビューターを何人でも作り上げ養成することが許されています。そして、子飼いのディストリビューターが販売実績を得ますと、その利益の一部がご質問者様に還元されます。

さらには、ご質問者様の子飼いのディストリビューターたちが、それぞれ子飼いのディストリビューターを抱えるなら、彼らすべての販売利益に応じて、ご質問者様の預金通帳にその利益の一部が振り込まれることになるわけです。

こうした傘のような販売システムであることから、よく世間で「ねずみ講」などと言われますが、よく考えてみれば、日本の全国民がディストリビューターになってしまうなら別ですが、いずれは行き詰まってしまうねずみ講などとは違って、販路には競争はあっても限界がありませんから、いささかも不正な販売システムではないのです。事実、本国アメリカでは優良企業として大きな組織を持っています。

ただし問題もあります。とにかく広大で、買い物は通販が古くから定着していたアメリカ本土ならアムウエイのシステムも便利で広く受け入れられたのでしょうが、駅前やちょっとクルマで走れば商店街やデパート、スーパーやホームセンターなどがある日本で、商品はとにかく自分の手に取って目で見て比較しながら選ぶことに慣れ親しみ、それを楽しみにすら考える日本人にとっては、アムウエイのような訪問販売や注文販売はとかく嫌われる風潮があります。ちょっと熱心に商品説明などをしようものなら押し売りとみなされてしまったり。

まして、昨今のようにネット通販が発達しますと、アムウエイに加盟したディストリビューターから商品を買う、そのメリット(お得感)が薄らいでしまいます。こうしたことがアムウエイの販売システムの欠点と言えるかもしれません。

ですが、その一方で、自分がディストリビューターとして販売に精出すかたわらで育て上げた複数のディストリビューターたちが、さらに、それぞれ彼らの傘下のディストリビューターを育てた結果、何段階もの大人数のディストリビューターたちの実績から割り戻された高額に達する割戻金で豊かに暮らしている人も実際には何人も居るのです。

あとは、商品に対する詳しい知識、同等の商品との比較力、商品を売り込まれる側の消費者の心理を思いやる能力、そして根気。さらには、新規のディストリビューターたちを集めて育て上げられるだけの包容力や知性、そうした才能があるか無いかで、アムウエイを仕事として成功するか失敗するかが決まることでしょう。

私も一時期ディストリビューターの登録をしたこともありましたが、商才が欠けていることを自覚して今は手を引いています。ですが、アムウエイは結構誠実で良いシステムで、けっしてねずみ講まがいの怪しいシステムではないことだけは明言します。
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