百田尚樹の「海賊とよばれた男（上、下）」を読了した。著者は放送作家出身の小説家で、2013年にＮＨＫ経営委員に就任している。常日頃、日本軍創設を主張したり、南京事件等の歴史的事件に関する発言等から右翼的人物と目されているが、いわゆる日本の右翼には必ずしも受け入れられてはいない様である。本書は、出光興産の創業者である出光佐三をモデルとした主人公「国岡鐡造」の一生を描いたもので、2013年の本屋大賞を受賞している。なお、本書は「ノンフィクション・ノベル」だそうで、史実を大幅に取り入れているが伝記ではなく、基本的にはフィクションである。本書は、「朱夏（昭和20