風野真知雄の「酒呑童子の盃 猫鳴小路のおそろし屋 2」。

★3.3 シリーズ2作目。「本能寺の茶筅」「五右衛門の釜」「大石内蔵助の太鼓」「酒呑童子の盃」の連作短編。

例によってお縁の営む骨董屋・おそろし屋の扱う品物にまつわる物語。登場人物とその品物の関係を、新説、珍説、奇説を交えて語っていく。

その物語がどうやって語り継がれたのか、その物が誰の手を経て伝わったのかも明らかにしていないのだがその着想は面白い。

お縁は大奥にいたが、和宮を憚って外に出された、だが今も広敷伊賀者の刺客が送られてくる。天守台に秘められたものとは。

お縁の味方は護衛として付けられたお庭番・月岡のみ。そして何匹もいる猫の親分・黒江が