岳飛の北進と浪子の死

北方謙三の「岳飛伝 第12巻 飄風の章」を読了した。岳飛伝は、水滸伝、楊令伝に続く、北方大水滸シリーズの第三部である。
 戦いの中での死を望む李俊は、聚義庁の正式の許可を得て中国本土に戻り、梁山泊の交易船を狙う韓世忠と対決する。李俊の心眼は韓世忠の偽装に惑わされることなく、その根拠地を見破る。張朔の派遣した桑仁を囮として、韓世忠船隊を誘き出すことに成功した李俊は、韓世忠を追い詰め斬り倒す。しかし、李俊の戦いは止むことなく、さらに項充と狄成の戦う長江へと向かう。その李俊に張朔は、沙門島の奪回を依頼する。
 海陵王が禁軍二万騎を率いて会寧府に向かい、不穏な動