「岳飛伝」の日記一覧

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トランプ叩き

 晴れ。  昨夜は久しぶりに「岳飛伝」を読み始めた。12巻から3冊借りて来たのだが、読み始めて4,50頁くらいの所でこれは読んだところだと気づく。かなり前に読んだので最初は初めて読んだ感じだったのだ。ちょうど蒙古の勃興の辺りだったので、そのまましばらく読んでから13巻に取り掛かった。眠くなって三分の一も読めなかった。  雨戸を5cmばかり開けている所からの日差しで目が覚める。起きるにはちょう…

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水の滸の物語

北方謙三の「岳飛伝 第17巻 星斗の章」を読了した。岳飛伝は、水滸伝、楊令伝に続く、北方大水滸シリーズの第三部である。本書は岳飛伝の最終巻であるととともに、51巻に及ぶ大水滸シリーズの最終巻でもある。  兀朮との対決で、致命的な傷を負ったと思われた史進は、その驚異的な体力で命を持ちこたえる。しかし、満身創痍の体は、右腕が僅かに動くだけである。史進は呼延凌とと赤騎兵に別れを告げ、愛馬乱雲の背に跨り…

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金国軍総帥逝く

北方謙三の「岳飛伝 第16巻 戎旌の章」を読了した。岳飛伝は、水滸伝、楊令伝に続く、北方大水滸シリーズの第三部である。  南宋の宰相の秦檜は病むが、南宋の行く末を思い寝付くことは出来ず、国の基礎固めに注力する。秦檜は無能な皇帝父子を国政から遠ざけるため、彼等に特産物の絹に画を描くことを勧める。南宋水軍は、小梁山侵攻のための根拠地建設を急ぐ。  兀朮に叱咤された海陵王は、自ら軍頭に立って戦いを挑む…

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戦機熟す

北方謙三の「岳飛伝 第15巻 照影の章」を読了した。岳飛伝は、水滸伝、楊令伝に続く、北方大水滸シリーズの第三部である。  張朔が補給地としている大島に、李俊亡き後の水軍の最古参の狄成と項充がやって来る。二人は明らかに死に場所を求めている。張朔は狄成、項充と静かに酒を酌み交わし、南宋水軍の交易船を撃破するために日本へと向かう。炳成生の協力を得て、張朔は南宋水軍の40隻を全滅させるが、上陸した士官の…

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岳家軍、小梁山軍の北進と李俊の死

北方謙三の「岳飛伝 第14巻 撃撞の章」を読了した。岳飛伝は、水滸伝、楊令伝に続く、北方大水滸シリーズの第三部である。  南宋の闇の組織に追われ、鄭涼とともに逃走する王清は、一度は孫興が名主を務める村に落ち着くが、致死軍の羅辰の情報を聞いて再度逃走を開始する。羅辰の勧めにより南方に逃れようとした王清は、手違いから張朔と出会い、日本の十三湊に赴き、亡くなった瓊英の後継者となる。  北進を目指し景コ…

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老雄達の活躍

北方謙三の「岳飛伝 第13巻 蒼波の章」を読了した。岳飛伝は、水滸伝、楊令伝に続く、北方大水滸シリーズの第三部である。  景隴の辛晃軍を破った秦容は、辛晃軍の兵士1万名を俘虜として、小梁山の近くで新しい街の建設を開始する。  岳飛は、潘寛が鍛えた現地軍2万名を岳都に残し、3千名の岳家軍を率いて景コウに入り、北進を窺う。景コウには、5千名の小梁山軍も集結する。そして、秦容の妻の公礼の妊娠が明らかに…

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岳飛の北進と浪子の死

北方謙三の「岳飛伝 第12巻 飄風の章」を読了した。岳飛伝は、水滸伝、楊令伝に続く、北方大水滸シリーズの第三部である。  戦いの中での死を望む李俊は、聚義庁の正式の許可を得て中国本土に戻り、梁山泊の交易船を狙う韓世忠と対決する。李俊の心眼は韓世忠の偽装に惑わされることなく、その根拠地を見破る。張朔の派遣した桑仁を囮として、韓世忠船隊を誘き出すことに成功した李俊は、韓世忠を追い詰め斬り倒す。しかし…

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梁山泊軍と金国軍の激突

北方謙三の「岳飛伝 第11巻 烽燧の章」を読了した。岳飛伝は、水滸伝、楊令伝に続く、北方大水滸シリーズの第三部である。  南宋の交易船隊を率いる梁紅玉は、日本人の炳成世の協力を得て、阿波で交易の根拠地作りを開始し、交易の途を本格的に探り始める。  北京大名府の近くで梁山泊軍と対峙を続けてきた金国軍総帥の兀朮は戦機を計り、金国軍の集結を開始する。しかし兀朮には皇太子の海陵王という後顧の憂いがある。…

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小梁山での激戦

北方謙三の「岳飛伝 第10巻 天雷の章」を読了した。岳飛伝は、水滸伝、楊令伝に続く、北方大水滸シリーズの第三部である。  張朔率いる梁山泊水軍と韓世忠率いる南宋水軍は、遂に長江で激突し、練度に優る梁山泊水軍が南宋水軍を撃破する。その激突に隠れて項充と狄成は、無為軍の造船所焼き討ちに向かい、厳重な警戒網を掻い潜って造船所を焼き払うことに成功する。死を賭した項充と狄成であったが、二人は奇跡的に生還す…

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母夜叉、沙門島に死す

北方謙三の「岳飛伝 第9巻 曉角の章」を読了した。岳飛伝は、水滸伝、楊令伝に続く、北方大水滸シリーズの第三部である。  簫?材は、麦秋を迎えた金国において麦の流通に微かな異変を感じ、また恣意的な課税に不審を覚えて、丞相の撻懶に会いに燕京へと向かう。撻懶の病状が悪化し亡くなると、魯逸は簫?材を幽閉する。撻懶の死を知った南宋宰相の秦檜は、蒙古による金国の後方撹乱の謀略を開始する。  韓世忠は、関係が…

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岳飛と秦容の連合

北方謙三の「岳飛伝 第8巻 龍蟠の章」を読了した。岳飛伝は、水滸伝、楊令伝に続く、北方大水滸シリーズの第三部である。  金国の物流組織を整備している簫?材は、改めて梁山泊の実力を思い知り、その梁山泊が兵糧を集めていることに気付く。簫?材は、ダランが使っていた忍びの風玄に、南宋の商人梁興と甘蔗糖の物流の調査を依頼する。風玄は簫?材に、かつて自分が簫珪材軍の兵士だったことを語り出す。風玄は、兵糧を買…

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岳家軍の再結集

北方謙三の「岳飛伝 第7巻 懸軍の章」を読了した。岳飛伝は、水滸伝、楊令伝に続く、北方大水滸シリーズの第三部である。  青蓮寺が再び暗躍を開始し、銀の採掘を行う。燕青の指示により陳家村を訪れたチョ律は、青蓮寺の行う銀の移動の一端を知る。  韓世忠は梁紅玉を娶り、二人で暮らし始める。韓世忠は南宋水軍の調練に励み、対梁山泊水軍戦を見据える。梁紅玉は秦檜の命により、日本の博多津への航路を拓くが、交易を…

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岳飛の処断

北方謙三の「岳飛伝 第6巻 転遠の章」を読了した。岳飛伝は、水滸伝、楊令伝に続く、北方大水滸シリーズの第三部である。  西遼の帝耶律大石は年老いて死を目前にしているが、フスオルドで皇后の顧大嫂と共に国の基礎を築きつつある。  岳飛は水軍の韓世忠に会い、秦檜の考えを聞かされる。金国の物流に違和感を覚えた岳飛は、単身光山を訪れ、市場を宰領する簫?材と出会う。簫?材はかつて岳飛が倒した簫珪材の息子で、…

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智多星死す

北方謙三の「岳飛伝 第5巻 紅星の章」を読了した。岳飛伝は、水滸伝、楊令伝に続く、北方大水滸シリーズの第三部である。  岳飛が率いる南宋軍と兀朮が率いる金軍とが対峙する中、梁山泊の軍師宣凱が岳飛に会いに行く。宣凱は岳飛に、中華のあるべき姿を問い質すが、岳飛は明確には答えない。二人は、再会を約して別れる。  金国の宰相ダランの許を南宋の宰相秦檜の代理として許礼が訪れる。二人は、講和を前提とした腹の…

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梁山泊の束の間の平和

北方謙三の「岳飛伝 第4巻 日暈の章」を読了した。岳飛伝は、水滸伝、楊令伝に続く、北方大水滸伝シリーズの第三部である。  金は政治の中心を会寧府から燕京へ移し、南宋と全面対決に入る。戦時体制のため麦の不足する金で、不正が横行するが、蕭?材の働きにより、麦が放出される。  岳飛が遂に淮水を渡渉する。岳飛と兀朮が直接激突する。胡土児が援護に駆けつけるが、逆に孟遷に弾き返され、剣と兵を失う。岳飛と兀朮…

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梁山泊と金の講和

北方謙三の「岳飛伝 第3巻 嘶鳴の章」を読了した。本書は、北方大水滸伝シリーズの第三部である。  前巻で戦端を開いた梁山泊軍と金軍との戦いは、熾烈を極める。夜襲に失敗した兀朮が率いる金軍二十万は、「海東青鶻」の旗の下に、八万の梁山泊軍を押しまくる。しかし、受けて立つ山士奇の歩兵隊は一歩も退かない。呼延凌と秦容の騎馬隊は変幻自在の戦いを見せる。その中で旧楊令軍(黒騎兵)を率いる蘇?は、執拗に兀朮の…

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稀代の武人の死

北方謙三の「岳飛伝 第2巻 飛流の章」を読了した。本書は、北方水滸伝シリーズの第三部である。梁山泊軍は、頭領となった呉用の下、将来構想について激論を戦わせるが、たちまちには結論は出ない。南宋は、宰相秦檜の下、国力の増強に務めるが、岳飛は軍閥として金軍と梁山泊軍の動向を見つめる。金は兀朮の下で江南への版図拡大を図る。いよいよ戦雲が動く。  物流を担当していた宣凱は、呉用に本塞に呼び戻され、決裁業務…

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水滸の子供達

北方謙三の「岳飛伝 第1巻 三霊の章」を読了した。本書は、「水滸伝」、「楊令伝」に続く北方大水滸伝構想の第三部である。前作「楊令伝」で、梁山泊は頭領の楊令を失った上に、黄河の大氾濫により壊滅的な打撃を受けている。一方。岳飛は、楊令の吹毛剣により右腕を失いながらも、南宋の一軍閥として金国との戦いに備えつつあった。梁山泊、南宋および金国の三つ巴の戦いがいよいよ開始される。  呉用は黄河の氾濫原の治水…