辻堂魁の「秋しぐれ 風の市兵衛16」。

★3.5 シリーズ16作目。

今回は珍しく兄の片岡信正も弥陀ノ介も登場しない。鬼しぶと柳井宗秀も「喜楽亭」でちらっと市兵衛に示唆を与えるのみ。

しかも市兵衛は久しぶりの算盤侍の稼業に。御徒組旗本の私的借金の軽減が依頼主からの頼み、相手は札差。

交渉を有利に導こうと札差の3男・順吉に御徒の株を紹介したことから、話はこの3男が惚れている水茶屋の娘・お秀へと、更にはかつて江戸を追われた名関脇・鬼一へと進む。

「駒形茂兵衛」の逆さバージヨンのような人情物語。鬼一が15年ぶりに江戸へ舞い戻ると娘は借金で水茶屋にいたが・・・。

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