森真沙子の「海峡炎ゆ 箱館奉行所始末5」。

★3.5 シリーズ5作目にして最終巻。

慶応2年(1866年)10月、将軍家茂の死と長州征伐での幕軍敗戦の報がもたらされる。

そして大政奉還、幕府が崩壊していくなか、神戸、神奈川、長崎などの各奉行所が閉鎖されていくが、最後の箱館奉行・杉浦は、新政府に業務を引き継ぐまでの奉行所続行を決断する。

慶応4年閏4月26日に引き渡しが終わるまで続くのである。

榎本艦隊の上陸は更に半年後の10月となる。業務引き継ぎを行っていた支倉幸四郎は榎本軍に身を投じ、郁も消息不明に。

杉浦の「箱館奉行日記」なるものが残っているようだ。

奉行所内には英語、オランダ語通