連載:宗教

こだわる僧侶と和尚さんの答え

中国唐の時代に、趙州禅師という有名な方がいました。
この方は、57歳のとき師が亡くなるまで師に仕え、3年喪に服した後、さらに学ぼうと全国を旅して行脚を続け、80歳になって初めて小さなお寺に住したという遅咲きの和尚さんです。

120歳までの40年間を教化に努められた。その言動録が、
趙州録として残っています。けっして易しいものではありませんが、趙州和尚の日頃の気持ちというか、息遣いを感じることのできる貴重な書です。

「至道は無難、ただ 揀択(けんじゃく)を嫌う」という、第3祖僧燦の信心銘の句を好んで使ったそうです。意味としては、仏教の大道の要点は、選り