ドラゴン・タトゥーの女

 ダヴィド・ラーゲルクランツの「ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女(上、下)」を読了した。著者はスウェーデン在住のジャーナリスト、小説家である。本書は、世界的にヒットしたスティーグ・ラーソンの「ミレニアム」三部作の続編である。
 主人公のミカエル・ブルムクヴィストが共同経営者である雑誌「ミレニアム」は、世界共通の出版不況もあり、出版事業を手広く営む大手のセルネル社の経営支援を受け入れる。セルネル社の窓口は、若い頃にはミカエルと一緒に働いたこともあるジャーナリスト上りのオーヴェ・レヴィーンである。当初はミレニアムの報道の独立性を尊重していたセルネル社であるが