知野みさき の「落ちぬ椿 上絵師 律の似面絵帖1 」。

★3.3 新シリーズ。

着物に家紋や模様、挿絵を描く生業の上絵師(うわえし)を目指す娘・律の物語。

母親を辻斬りに、父親を事故で無くした22歳の律は年の離れた10歳の弟・慶太郎と神田相生町の裏店で暮らす。

表店の葉茶屋・青陽堂の兄妹は幼馴染。兄・涼太への恋心を封じ、慶太郎を一人前にすることと、己が本物の上絵師となることを目指す。そして父の不振な死も。

律が片手間で描く似面絵が事件に結びつき、隣の手習い師匠・今井直之や新米同心・広瀬保次郎も脇で活躍する・・。

「みをつくし」に似た、職人娘の根性ものに、似面絵をキーとした捕物帳風な展開に、律が係る人