連載:百人一首2

[百人一首]85 夜もすがら

夜もすがら 物思ふころは 明けやらで 
閨のひまさへ つれなかりけり

一晩中、つれない人を想ってなげくこの頃は、夜もなかなか明けず
光の差さない寝床の横の板戸の隙間さえつれなく思えるわ

■■俊恵法師■■
俊恵法師(しゅんえほうし)は
71.夕されば 門田の稲葉 おとづれて 芦のまろやに 秋風ぞ吹く
の源経信の孫で
74.憂かりける 人を初瀬の 山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものを
の源俊頼の子供

親子三代で百人一首に採用された堂々たる家系ですね

本人も非常に優れた歌の才能を持っていて
自宅を「歌林苑」と呼んで
毎月歌の会を催している
有名どこ