夕月夜花菜揺らいで茜差す

 避寒宿刺身のつまに菜の花添へ  鈴木真砂女 居待月

 郭公は花菜の丘の奥の山  大野林火

 夕月夜花菜揺らいで茜差す  アロマ

 菜の花がしあはせさうに黄色して  細見綾子(1907-97)

 菜の花が岬をなすや琵琶の湖  渡辺水巴 白日

 菜の花にねり塀長き御寺かな  高浜虚子(仁和寺)

 菜の花に光る時あり城の鯱  高浜虚子

 風呼ぶ夕映え花菜は金の環浮かべ浮かべ  古沢太穂

 菜の花に門松立てて安房郡  風生

 菜の花の中の迷路を抜けて来し  鈴木豊子

 菜の花の中はお伽の世界とも  高橋一平

 菜の花色のバッグを持