河治和香 の 遊戯神通(ゆげじんづう) 伊藤若冲

★3.3 絵師・伊藤若冲を、明治の世で極子が8代目枡屋源左衛門(清房の子)に嫁いだ時に聞いた話として描く実にややこしい物語。

若冲には妾腹の弟・白歳と妹・美似(みい)、年の離れた弟・宗右衛門がいた。

この物語では美似を竹内式部の娘で枡源へ奉公に。気に入った美似を宗右衛門の嫁とした。生まれた子が清房である。

宗右衛門は若冲が長崎に唐人の絵を学びに出た時、遊郭で贔屓にした女に産ませた子。その女は京に流れて、美似が遊郭に売られ世話になった経緯が。

これらの関係を知ってか知らずか、これらの人間模様に絡む若冲を描いている。

若冲は晩年、伏見の石峰寺という