学校の教師を務めながら、長年禅の修行を積んでこられた境野勝悟さんの著書に、心に残るはなしがある。
この境野さんは、ユニークで型にはまらない性格の方であったようで、学校における生徒からの人気は高かったようだ。ところが、同僚の教職員からはあまりよく言われない。というより陰口を言われていたことを知る。
豪放磊落に見えて、じつは小心者であると、境野氏ご自身で言われているが、陰口のことでクヨクヨしてしまい、禅の師匠の藤沢寂仙老師にそれを愚痴った。悪口を言われて、本当につらいと。
師匠の答え。
「何、陰口をきかれるか。そりゃ、よかった。
人間は陰口をたたかれる
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