連載:宗教2

ある師匠のことば (自分のためのメモ)

学校の教師を務めながら、長年禅の修行を積んでこられた境野勝悟さんの著書に、心に残るはなしがある。

この境野さんは、ユニークで型にはまらない性格の方であったようで、学校における生徒からの人気は高かったようだ。ところが、同僚の教職員からはあまりよく言われない。というより陰口を言われていたことを知る。

豪放磊落に見えて、じつは小心者であると、境野氏ご自身で言われているが、陰口のことでクヨクヨしてしまい、禅の師匠の藤沢寂仙老師にそれを愚痴った。悪口を言われて、本当につらいと。

師匠の答え。
「何、陰口をきかれるか。そりゃ、よかった。
人間は陰口をたたかれる