連載:日常3

「夏の光景が戻った」

レジでお金を払い自動ドアを出た。自然に両手で抱える形になった。

愛おしい。まるで赤ん坊を抱いているようだ。これか、猫や犬を可愛がる人の気持ちはこれに似ているのかもしれない。


朝出勤するときには雨は上がっていて、ちょっと強い風が吹いている程度だったので、定時に出勤となった。 

そのとき、玄関前に地植えした白いタイタンビカスが目に入った。去年買った二株を、一株は鉢植えに、一株は地植えにした。地植えの方が背が低い点を除けば、鉢植えと変わらず大輪の花が咲いた。

最初に花を見つけた時はすぐにカメラを取りに戻った。まさかこんなに見事な花が咲くとは思っていな