宮部みゆき の 孤宿の人 上下

★4.0 エッセイ、対談集「宮部みゆき全一冊(2018.10)」がきっかけで再読することになった。

《上巻》
江戸内神田の建具商・萬屋で女中に手を付けた若旦那の子として生を受けたほう。奉公人の縁戚の家で8歳まで育てられた。旦那と若旦那の重病に修験者の託宣は萬屋を恨む者の縁に繋がる者を金毘羅宮に参拝させ祟りを解けというもの。同行した女中は讃岐の丸海(まるみ)の港で置き去りにした。

ほうは一旦は山寺・中円寺に置かれ、3万石の丸海藩の藩医・井上家の下働きで引き取られた。10歳のほうに係る物語が始まる。

ほうに優しかった娘の琴江が物頭の 梶原十朗兵衛の