雑読散歩 ー「牧水の恋」-

「乱読」というのを広辞苑で引くと「濫読・乱読」とあり『何の方針も立てず、手あたり次第に、書物などを読むこと』とある。そこで「雑読」は、と引いてみるとこれはない。では、と三省堂の「大辞林」を引くとここには載っている。『特定の目的をもたずに、多方面の本を読むこと』この内容ならば何となく「雑読」の方が「乱読」よりも読み手にとっては好意的に思えるので「雑読をしている」ということにする。
最近、といってもここ4、5年のことだが、歌人、俳人の評伝小説、評論が棚に積まれ始めた。
會津八一、河野裕子、川田順、高浜虚子、正岡子規など。古くは芭蕉、蕪村、一茶そして西行、額田