連載:ジョギング

「普通が一番」

やっぱりこの人達の中にいたい。仕事より何より最優先すべきはここ、ジョギングクラブだ。

前回と前々回、一緒にゆっくり走ったり歩いたりしたお二人とは、今回離れる。二人は出ないが私は出るのだ。先を行くあの人に続いて行こう。

いつだって最初がキツイ。あの人には何とか付いて行けそうだ。ところが、車が走る大通りから左に曲がると、途端に引き離された。

いい、いい。競争しているわけではない。自分のペースでいいのだ。あっ、向こうにいるのはあの人だ。曲がり角で私を待っていてくれる。私は両手を大きく振り回しOKわかった、先に行ってくれと合図を送る。

そんなことが数回続