森真沙子 の ちぎれ雲 柳橋ものがたり2

★3.2 シリーズ2作目。
慶応2年という幕末の押し詰まった時期での史実を、船宿で起きる事件にちらっと絡ませている。

山内容堂が柳橋に出没していた話、勝海舟と坂本龍馬の江戸でのかつての噂話、歌舞伎役者・田之助の足の切断話、薩摩藩士が市中で暗躍していた話、横浜の医師・ヘボンの話など。

「雛のお宿」では綾の父親と兄がある事件で失踪し生死も不明となったことを語っているが、これもこの物語のテーマなのか。父は大石直兵衛という蘭方医、母はお袖、兄は5つ年上で幸太郎という。

6話と多いだけに物語は小粒になってしまったか。あえてこの時代に設定した効果が生かせていな