「おんぶにだっこ」 さくらももこ著 小学館
2006年11月20日発行
ーおゆうぎなんて、ばかばかしくてやってられないと思い、参観会の時に逃げ出した事もあった。
理由を上手く説明できず、黙っていた。ばかばかしい気がしてやってられないなんて、そんな言葉を知らなかったし、知っていたとしても言えない。
人の物を盗んでまで欲しい物なんて何ひとつない。哀しい光を放つビーズ玉を見ながら心の底からそう思った。
深い悲しみがまとめて湧いてきた。今、目の前にいる大切な人たちも、いつの日かを境に二度と会えなくなるのだと思うと、悲しすぎると思い、毎晩布団の中でむせび泣く