【歳時記入門】俳句のテキスト

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【歳時記入門】俳句のテキスト
風鈴も吊り得ぬ雨の立夏なり
相生垣瓜人 
田水よく流れて村に夏が来し
松本巨草
のらのらと生きて立夏のうすき汗
大木あまり
夏立つや未明にのぼる魚見台
高田蝶衣
藤垂れて立夏の急雨到りけり
臼田亜浪
ひかる夏来るよ並び石仏
村越化石
草も樹も水明りして夏来る日
中村燦
*  立夏/夏立つ/夏に入る/夏来る/今朝の夏・・・
二十四節気の一つ。陽暦の五月六日ごろ。暦のうえでは
この日からが夏。実感からするといささか早い気もするが
もう夏に入りましたと定められると、目に入る景色も新
しい夏の光を纏いはじめたように思える。