連載:運動

「制限時間は11時間」

「鉄子さぁん」
先輩だ。迎えに来てくれたのだ。遅すぎた。


今日はジョギングクラブの日。市民の森までは、決して自分のペースを崩さずゆっくり走る仲間に付いた。

森の中は日が差し込む程度で涼しいし、何と言っても地面の弾力が心地良い。

森までは2キロだからかなり心臓が慣れたのだろう。2周目から苦しくなくなった。

5周を目指そう。歩いている人を追い越す。速く走りたい。両足が宙に浮く感じだ。仲間を一人追い越した。

これは山百合だ。幹が細い。支柱に結わえてある。

ホタルブクロも幹が細い。両方とも風が吹いたら折れてしまいそうな細い幹に、堪らなく美しい花を付